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第6次産業4

東高OG・OBの皆様、こんにちは。

【農業委員会のあり方】

藤田 : 本当に今後農業でやっていこうと思ったら、どういうふうな政策でやっていかなあかんのかな。というのはね、今農業委員会っていらないって言われてるでしょ。

北川 : 養父市のように。

藤田 : 養父市も含めてね。農業委員会の今後のあり方って、国では出てるんやけど、稲美町としては農業委員会はどうしたらいいんかな。稲美町の農業をどういうふうにするって、本当に考えないかんのちがうかなって小委員会のほうに投げかけてるんやけどね。自分も考えないかんのやけれど…

北川 : 難しい問題ですよ。日本の中でも、農業委員会をなくせっていう論調っていうのはありますね。僕の理解なんですけど、すべての市場が飽和している中で、農業を規制緩和したら株式会社が入りやすくなるでしょ。公務員の労働も同じなんですけど、どうして公務員の仕事を民間委託にするのかっていうと、学校給食であったり図書館の運営であったり、市場が飽和してるんですよ。市場が飽和してるから、公務労働を民間委託すると市場が入りやすくなる。それの最終系っていうのが戦争なんですよ、わかりやすく言うと。戦争ってスクラップ&ビルドだから、資本主義で建てたコンクリートの物を壊して、土木建築がどんどん入ってくる。お金がまわる、投資がまわる。大きな話になってしまうけど、それと同じ感じで、農業という城があってそれを壊したらとても入りやすい。エコノミストとか霞ヶ関の理論で、農林水産省以外の理論として成り立つんですけど、私たちはそれをどう考えるかというと、地域によってばらばらですね。例えば稲美町だったら農業委員会があってしかるべきだと思うし、尼崎とか都市部だったらあってもなくてもいいと思うし。難しい。

藤田 : 難しいやろ。本当に必要やというのは、防波堤にね農業委員会がなるべきところもあると。

北川 : 当然あります。

藤田 : 今農地っていうのは、ひとつの固定資産として価値があるから皆持ってるんやけど、持ってたら閉鎖的になるでしょ。人が貸してくださいっていったら貸してもいいんやけど、これは自分のところの財産やから人には貸さんとかね、そういうイメージがものすごく強い。そのへんをもう少し流動的にしながら自分のところの資産としては確保してあげれるようにということができないと農業は振興しないかな。

北川 : これがまたね、いくら税金を投入してもうまくいかないんですよね。国の役人が全国でヒアリングをするんですけど、農業者の新規就農で5年以内の離職率がとても高いんですよね。半分以上辞めていくとかいろんなデータがあるんですけど、最大のバラマキって批判されてる人農地プランや青年就農給付金っていってね、そこを補うために、5年間は毎年150万円あげますよという制度があるんです。その制度が始まって今年で3年目なんですけど、10年くらいしないと総括できないと思うんですよね。そういう政策をね、過去にもやってきたじゃないですか。それの答えっていうのはね本当に出ないと思いますよ。例えば日本がね、第3次世界大戦に突入しましたよっていったら当然農業は見直される。海外から食料が入って来ないからね。農地が大事だって論調になるでしょ。一瞬一瞬の社会情勢によってコロコロ変わるから、答えはないんですけど常に考えていくっていう作業になるんですよね。稲美町はあまりにも恵まれすぎてるから考える余地がないというか、江戸時代より前の人たちが苦労して作った安定した土台の上にね。昔は何も農作物ができなかった土地ですよね。

藤田 : そうやね。

北川 : その土地に、水をサイフォンの原理で引いてきて(御坂サイフォン橋)という歴史的な背景があってみんな幸せに暮らしてるんですけど、それに安住してしまって考える力を失ってしまっているのかなと。平和ボケしてる。

藤田 : 平和ボケではないと思うんやけど。なんかね、偏りすぎてるんちがうかなっていうところはあるんよね。というのはね、昔の人はね、水の大切さっていうのはものすごく持っててね、ため池を作って、ため池に水を貯めるっていうことで地下水の水位を上げる効果を常に持っていたんやね。ところが、もう田んぼはしないんからため池潰したらいいわってね、どんどん潰してるわけ。それは地下水位を下げてるわけで、この土地に水が来ないように自分たちで水脈を絶ってるわけね。豊富な地下水があるから、今までの酒屋さんだとかの発展もあるのにね。

北川 : なるほどね。

藤田 : そういうのが全然表面に出なくて、上面だけでもう水なんかいらないってやってることがおかしい。

北川 : 昔ため池って130個を超えてたんですけど、今は88個に減ってしまってるんですよね。

藤田 : 今まで淡山疎水のおかげで水をこの地域に引っ張ってこれて、地下水が豊富にあってね。今でも地下水の恩恵で稲美町は上水道があるんやけど。

北川 : そうですね。特に日の出さんなんかは、すごい量の地下水を使ってるわけですよ。例えば、水を買って事業をしようと思ったら運営ができないくらいの地下水を汲んで上げてるっていうからね。

藤田 : そんなんがね全然。

北川 : 本当ですね。

藤田 : そういう地下水もあるんやけど、近年思ってるのは、森がなくなってる、山がなくなってる、土地がなくなってる。なんでか言ったら、荒地を太陽光発電にし始めたんよね。緑がなくなってる。だから、屋根の上に上げる太陽光発電はいくらでもお金を出してもいいけど、地面に設置するような発電所はもう少し電力の買取料を少なくするとか、そういうふうにしたら緑がなくならへんのんちがうかなってね。そういうことを稲美環境会議で思っていて、地面と屋根の太陽光発電の比率を出そうと調査してるねん。

北川 : 面白いですね。稲美町でもすごく増えてますもんね。

藤田 : 山も乱開発でどんどん山の木を切ってね。発電所を作ってるでしょ。

北川 : そうそう。

藤田 : そやから、緑がなくなる、水がなくなる、人間住むところなくなるんちがうかな。

北川 : そうですね。ローマ帝国が潰れたのも、水や森がなくなったからでしたね。

藤田 : 今そういう思いでいろいろ動いてるねんけどね。

北川 : そうですか。面白いですね。どうにかしないといけない問題ばっかりですね。

藤田 : うんうん。

北田 : 僕は太陽光発電にあまり興味がないんですよ。というのは、どうしても15年も20年もしたら変えていかないといけないからね。それを稲美町としての大量の一般廃棄物として受け入れないといけないとしたら、結局ね、破砕可燃にして、プラスチックを燃やしてって、本当に環境にやさしいんかなと思うんですよね。半永久だったらいいんだけどね。太陽光パネルが50年も100年もあるんだったらいいんだけども、そんなにもたないやろうと思うし。

藤田 : 20年。

北川 : ね!

藤田 : 多分20年くらい。

北川 : 今すごいブームだけど、ベビーブームと一緒で親の世代が多かったら当然子どもの世代も多いように、太陽光が発達すれば発達するほど、20年後の廃棄物の量がどんどん増えるわけですよね。こわいでしょ。

藤田 : それでね、廃棄物の廃棄する料金がね、設置料くらいの値段やったらね電力の儲けにはならへんのと違うかって思うんよね。

北川 : そうそう。本当にね。今は料金は言わないからね。

藤田 : 言わへんね。業者が来たら、日中の半分しか発電しないし、夜発電しないから、タダで最終的に引き取ってくれるんだったらしてもいいよっていつも言ってるんよ。今土地改良区でね、廃池を利用して発電しようとしているでしょ。儲かるねんって言ってるけど、どれくらい?後をほったらかしにされたら自分たちで処理しないとあかんから。

北川 : 本当ですね。あれほったらかしにされたら…。設置者の会社が半永久的に存続してる可能性もないしね。

藤田 : ないねん。

北川 : こわいな~それ。

つづく…

 


第6次産業3

東高OG・OBの皆様、こんにちは。

【食料自給率を上げるには】

藤田 : 食料自給率を上げるって、上がるんやろか。

北川 : その問題を考えたときね、裕福な世帯っていうのは上がると思うんですよ。50%でも70%でも高価なものが買えるから。調味料でもなんでも買えるから。ただ、今サラリーマンの所得が下がってきて、例えば失礼やけど町住とか県住とかの人たちっていうのはすごく所得水準が低いから、美味しいものを食べたいけど、どうしても業務スーパーに行ってしまうと思うんですよね。そうすると自動的に海外から輸入したもので、添加物をいっぱい体に吸収してしまうと思うんですよ。そういう悪循環がある。食料自給率って所得と連動していると思うんですよね。

藤田 : 自給率っていうのは、今やったら海外からの輸入が多いからじゃなくて。

北川 : 僕がさっき言ったのは、どれだけ地元の物を食べるかっていう話しをしたんです。

藤田 : 安いのを買うから輸入に頼る?

北川 : イベントとかしたらよく業務スーパーに行くでしょ。ポテトとかって1kg200円ってね、日本じゃそんなのありえないでしょ。日本で1kg200円で売ろうと思ったら、末端の1次産業の農家の時給っていくらなんって話になるんですよね。商品の裏を見たらエジプトとかって書いてある。業務スーパーの商品の裏をみたら全部海外ですからね。そういうふうに思ったら、安いのを買おうと思ったら海外のものしかないっていう意味なんです。

藤田 : そういうことね。

北川 : 安い商品に皆が行ってしまうと日本の農業が育たないってことなんですよね。なんで一番そういうふうに思ったかというと、稲美町の中でそう言うのに熱い人が野寺にいるんですけど、グリーンライフを経営している花房弘明さん。今農産部長をしているんですけど、本気でビジネスとしてやっていて、無農薬や有機栽培にこだわっている。あの人に聞いたときに「(食料自給率を上げるのは)消費者が高いものを買う、それだけやで」って言ってたんですよね。それが買わない現実。花房さんは本当に良いものを売りたくってね。それで末端の農家さんも持続して作ってもらおうと思ったらね。国産の麦茶と海外の麦茶では価格差が2割国産の方が高いとするでしょ、消費者はそれを本当にわかって受け入れて買うかっていう消費者への投げかけなんですよ、最終的な結論は。どうしても安い方買ってしまいますよね。こだわりがなければ。

藤田 : そうか、食料自給率ってそう言う意味か。

北川 : 僕の考える食料自給率は、ちょっと広く言えば国産の物を食べるか、海外の物を食べるかなんです。もっと縮めていったら、県内産の物を食べるかどうか。それがカロリーベースであったりと2種類の考え方はあるけど。今国内産は39%って言ってるから。自分の体で言ったら、4割が日本産で出来ていて、6割が海外産でできているって、そういうことですかね。どこで火がつくかって予測できないけど、例えばみのもんたがカカオがいいっていったら店頭からなくなるとか。それでも一瞬ですもんね。

藤田 : とにかく日本の農家が物を作らなくっても、労働力が工業の方に行ってしまっているでしょ。そやから自給率も下がる。

北川 : そうそう。

藤田 : そうなのかなあって思ってたんやけど。農業で給料は出ないもんな。

北川 : 働き方で言ったらね、例えば僕らだったら年間1,800時間で、役所の平均収入が600万円と言われているけど、農業で言ったら実際に3,000時間は働いていると思っているんですよね。ただ働きっぱなしじゃなくて昼寝はしてるだろうし、拘束時間は10時間あるだろうけども、実際の労働時間っていうのはどうなんかなって思ったり。

つづく…


第6次産業2

東高OG・OBの皆様、こんにちは。

【加工品の勝算】

北川 : 缶詰って面白いね。今、フランス料理とかイタリヤ料理のレストランで缶詰をそのまま温めてパンと一緒にお皿に乗せて出すっていうのありますよね。

藤田 : ホールトマトにしてたらね。湯むきして、皮だけ取って、缶詰にするんかな。そんなこともしてたし。6次産業としては調理したものを缶詰にしてもいいし、そこまでしなくても一部はケチャップを作るとか、食事の中の材料にして缶詰にして売るとかいうのもありかもしれない。

北川 : 缶詰って、稲美町が大転換する発想かもしれないね。ほんとに面白い。旬の物を缶詰って、面白い。それを納屋とか涼しい所に置いておいて。

藤田 : 冷蔵庫やろな。冷蔵庫じゃなくてもいいんかな。缶詰にしてたら。

北川 : その当時のソースのタイプはドロっとしてたやつですか?

藤田 : うちは両方作ってた。ウスターソースととんかつソース。主にとんかつソースが多かったな。

北川 : それはどういう形で売ってたんですか?缶詰かそれとも。

藤田 : 瓶で売ってた。4号瓶かな。ビール瓶くらいの大きさやったかな。

北川 : せっかく軌道に乗っていたのにやめられたっていうのは、大手にシェアーを奪われたからですか?それとも設備投資とか、作り手が2次産業3次産業に流れていったとか。

藤田 : いやー、俺あんまりやる気無かったからな(笑)。親父1人でやってたから。家内工業みたいなもんやね。もう少しやる気があれば良かったんかも知れないけどね。俺は商売人ちゃうもんな。

北川 : 今、ソースってすごく面白いと思うんですけどね。

藤田 : 面白いと思うよ。

北川 : 調味料って、けっこう高くても長く使えるから売れるんですよね。

藤田 : 岡さんが言うてはったんかな。6次産業について。

北川 : 岡さんが議会でね。これから天満大池に今の天満の直売所の3~4倍の規模の物を作ろうとしてるでしょ。そしたら、生鮮野菜って今の直売所の年間売上が5億くらいなんかな。米も合わせてね。今度は、10億も15億も売って行かなあかんからね。野菜だけじゃなくて加工品っていうのも作って行かなあかんのですけど、今まで稲美町って加工品に興味を示してなかったからね。加工品にしたら長持ちするし、面白いと思うけどな。しょうゆ、ソース。みりんはあるでしょ?その調味料が揃ったら稲美町は…

藤田 : 面白いけど、売れるんかな?値段的に。

北川 : 値段ね。面白いだけでなく安いもんやったら誰でも値段つけれるんですけど、持続していこうとなったらね。今オリバーソースは市場でいくら位で売ってるんかな。家で使う大きさはいくらくらいですか?

藤田 : 結構安いよ。大量生産できるからね。

北川 : 地元の食材を使って作ろうと思ったら、1,000円超える値段で売らなかったら持続できないと思うんですよね。それを買うかどうか。

藤田 : 買われへんかな。

北川 : 僕はね、売り方によって買うと思うんですよ。例えば、オール稲美町ですよと言ってね、中身もパッケージもデザインも。それで本当に味が美味しかったら買うと思うんですよ。

藤田 : 作るのはいいんやけど、販売をね、どういうふうにするかで決まるかな。売れなかったら終わりやからね。

北川 : 天満大池のレストランで使ってみて広がるとか。このソースを使ったレシピを作って、それを付けて売るとか。このソースを使った料理コンテストをするとか。案は出るけど、実際誰がやるかですね。初期投資が、数百万~一千万いるかもしれないからね。ただし今、農林水産省の補助金が6次産業というだけでついてくるからね。あとは、原材料を作る農家さんと提携をして毎日の売れ残りを利活用するか、このソースはこことここの農家さんの野菜を使っていますよと専属農家にするか。意外と作りたいという人はいると思うんですよね。そしてね、これからどんどん古民家というか空家が出てきますでしょ。その利活用とかね。でも、この草谷の地でこんなに加工する人が多いっていうのは、そういう風土があったんかもしれないですね。

藤田 : わからんね。でも、ソースを作るときは、大阪から人を呼んできて一生懸命教えてもらった話は聞いたことがあるかな。今から6次産業っていうけど、農業を振興せなあかんけど、どないしたらいいんやろ。

北川 : 稲美町にはヒット商品がありすぎてね。お米は当然ありますでしょ。麦も全量六条大麦って麦茶になりますよね。野菜もなんでもできるからね。いなみ野メロンもあるし、稲美町って困ってないというかね。この前の台風11号でもどこも水浸しにならなかったしね。実際に町全体で困っているところやったら、地域を上げてなんとかしようと思ってね、例えば篠山なんかやったら市役所の中に黒豆課って言う課が専属であって、JAの存続をかけて押し出してるでしょ。稲美町は逆にしぼり込めるヒット商品がないからちょっとぼやけてしまうというか。ありすぎてね。そこが一番ネック。

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つづく…


第6次産業1

東高OG・OBの皆様、こんにちは。

「会いたい先輩」です。

今回は、藤田忠雄(高18)さんです。
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今年の総会の席で、昔ソース作りをされていたとわかり、北川寿一(高41)さんとの対談が実現しました。

【ソース作りとの出会い】

北川 : ソースを昔作られていたって聞いて、お話を伺いたいと思ったんですよね。

藤田 : 神戸新聞にオリバーソースの記事が連載されているでしょ。

北川 : 知ってます。

藤田 : これですね。(スクラップしているのを見せて頂いた)
※参考記事:朝日新聞『阪神・淡路大震災とその後のデフレ不況を生き抜いてきた経営トップへのインタビュー連載企画「明日を拓(ひら)く」。シリーズ第3部、「とんかつソース」を世に出したオリバーソースで3代目社長を務める道満雅彦さん』2014年8月14日~連載

北川 : 日本には昔ウスターソースしかなかったのを、オリバーソースがどろっとしたとんかつソースを出したんですよね。

藤田 : この人のお父さんが、俊彦さん。

北川 : この人のお父さんと藤田さんのお父さんが繋がりがあったって言うことですか。

藤田 : 僕も一緒に行ったことがあってね。震災前は兵庫区松本通にあって、今はポートアイランドに移転したのかな。

北川 : 一番知りたかったのは、なぜ藤田さんがこの稲美町草谷の地でね、ソース作りを始めたかという、そのきっかけは何だったんですか。

藤田 : きっかけはね。親父が、荒内にあった酢屋の支店として神戸に出ていたからなんですね。

北川 : そもそも酢の原材料ってなんやろって考えた時に、お米なんですかね。

藤田 : お米ですね。お米を麹にして、アルコール発酵して、アルコール発酵したものの中に酢酸菌を入れたら酢が出来るんです。

北川 : 化学の世界では、でんぷん→糖→アルコール→アセトアルデヒド→酢酸になるんですよね。元をたどっていったら、でんぷんの元はお米だから、この時点で6次産業が出来ているというわけですね。

藤田 : 日本にあった酢はね、国内で作ってるのと、中東から入るのとがあったんですよ。この辺は酒屋が多かったから、酒粕を原料にして、そこにアルコールを添加して、それを培地にして酢酸発酵させて酢を作っていた。その支店として親父が神戸の新開地に神戸支店を出してハワイへ輸出してたんです。

北川 : その時代から世界へ展開してたって、すごいですね。

藤田 : 戦前かな。親父が行ったのが、昭和16年くらいとちがうかな。

北川 : 稲美町すごいですね。海外と貿易してますね。ハワイに行くって言うのは、ハワイにいる日本人が酢を求めてたっていう背景もあるんですか?

藤田 : そうちがうかな。それと、船員の食事の調味料に使ってたんとちがうかな。でも、戦争で帰って来ないといけなくなって、こちらに引っ越したんやけど、こちらでは母屋があるから調味料として酢は売られへんから、なにしようかと。その時に、しょうゆをしようと思ったけど、しょうゆ屋は野谷の魚住さん(現存していない)があるし、うちの親戚になるんちがうかな。

北川 : 野谷から草谷って、ほんとに調味料のすごい道やね。なんとかロードって名づけられるくらい。しょうゆ、お酒、みりん、ソースでね。

藤田 : なにしようかっていうて、トマトもあるし、じゃあソースを作ろうってね。うちね、トマトを原料にしてたから、いろんなところから買ってたのよ。上野谷の小佐さんとこからトマト買って、うちでピューレにしてたんよ。

北川 : ソースの酸っぱい感じは、トマトのすっぱさなんですか?

藤田 : いやそうでもないよ。トマトは少しは酸っぱいけど、甘味もあるし。

北川 : ウスターソースって、ちょっと酢の味しないですか?

藤田 : あれは酢入れるもん。

北川 : 酢入れてるんですか(笑)。
そやから1次産業の農業があって、その生産物を使うという発想が昔からあったわけですよ。6次産業なんて全然珍しいことじゃない。

藤田 : うちは、にんにく作ってたもんね。玉ねぎ・にんにくは原料に入れるから。夏の今頃は、1年間分の原料を缶詰にして貯蔵しておかなあかんかったからね。

北川 : 1斗缶で缶詰しとったってことですよね。1斗缶、18リットルですか。

藤田 : 18キロかな。

北川 : 家で作ってたら、トマトを人にあげられるのなんて3割ぐらいでしょ。はじけてしまったり、虫食べて汚いから、そんなのは家で食べるけど、人にあげよう思ったらたらね。ロスが多いんですよね。

藤田 : トマトなんかは、加工原料にしたら売れると思うもんね。ピューレみたいにね。

北川 : 缶詰にするって、例えば、生のトマトなんてせいぜい持って2~3日くらいでしょ。18リットルの1斗缶にして熱加えて殺菌全部したら1年くらいもちますよね。

藤田 : 1年以上もつな。

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つづく…


【お知らせ】11月24日(振休)ウォーキング「東播磨の歴史を訪ねて」(第2回)

皆さま、こんにちは。

今年も、第2回となる清流会稲美支部ウォーキング「東播磨の歴史を訪ねて」を開催します。

日程は、11月24日(振休)です。

今回のコースは、【明石市】東二見から住吉神社への海岸遊歩道。
稲美中央公園→二見人工島(海浜公園展望台)→東二見橋→
海岸遊歩道(淡路島を眺めながら…)→住吉神社(風に鳴る松林、能舞台)→
山陽魚住駅→東二見駅→二見人工島→稲美中央公園

詳細は、後日お知らせします。
ぜひ、晩秋の予定に入れておいてください。

 


タージ

東高OB・OGの皆様、こんにちは。

今日は、稲美町の食事処でご紹介した『インド・ネパールダイニング ビレッジ』の姉妹店『インディアンキッチン タージ』です。

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場所は、土山駅から歩いて10分ほどでしょうか。
国道2号線を西へ歩くと、左側に見えてくるとんがり屋根のお店です。

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店内は、カウンター席が10席。
カウンターの前には、たくさんのお酒が並んでいます。
1人でお店に訪れても、本場のカレーを堪能できますね。

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後ろには、4人掛けのテーブル席が3つ。

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入口を入って左には、座敷席が2つ。
インドの雰囲気が漂う空間です。

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ランチをいただきました。

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ランチメニューは、『ビレッジ』と少し違いました。
Aセットとラッシーを頼みました。

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ナンはやっぱり大きいですね。
今日のカレーは、ほうれん草とジャガイモのカレー。
もう一つは、キーマカレーを選びました。

夏になると、カレーが食べたくなるのはなぜでしょうか。
愚問ですね♪

夜のメニューの中でセットメニューを紹介します。
(写真のピントが甘くてすみません)

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ミックスタンドールセットは、暑い夏の夜にぴったりですね。
一人でも、仲間とでも楽しめる逸品ですね♪
土山駅から自宅まで歩いて帰る道の途中で寄り道してみてはいかがでしょうか。

 

【お知らせ】
8月1日から、稲美町のお店『インド・ネパールダイニング ビレッジ』では、夏限定メニューが始まりました。ぜひ、お越しください。

 


ビレッジ3

東高OG・OBの皆様、こんにちは。

『ビレッジ』を始めたきっかけが、娘さん(高50回)がインド人男性と結婚していたからと前述しましたが、娘さんはインドを旅行中インド楽器『タブラ』に出会いました。その教室に顔を出すうちに、習わないかと誘われて師匠になったのが現在の旦那さんだそうです。

旦那さんはインド楽器『ダブラ』奏者で、インド共和国60周年記念で演奏されるほどの方です。

インド楽器『タブラ』とは、北インドの打楽器です。

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インド音楽には楽譜がないそうです。師匠の教える旋律を体で覚えて習得します。日本の落語の習得と同じですね。演奏も楽譜がないので共演者との即興となります。今まさに作り上げられる音楽を観客は体で感じることができるというわけです。
なんだか、すごいですね♪

私も以前、『ビレッジ』でのインド音楽コンサートを聴きに来たことがあります。灯を落とした店内に、インド独特の音色が流れ、とても幻想的な雰囲気に酔いしれた事を覚えています。
また、演奏会を聴きたいです。

 

取材の最後に、インドのお話しをしてくださいました。

【インドのお話し①】
インド人は家族をとても大切にするということ。日本では、「便りのないのは良い便り」といいますが、インドでは、3日も便りがないと、連絡が出来ないほど何かがあったと思われるそうです。なので、娘婿さんは毎晩インドの家族に電話をするそうです。

また、インド人は目上の人を敬うので、娘婿さんを空港に送った時、セキュリティチェックに入る前に必ず藤本さんの足元にひざまずき、足の甲にそっと触れる挨拶をするそうです。帰国時にも同じ挨拶をされるそうです。
初めてのときは周りに大勢の人がいて驚いたそうですが、今ではインド文化と受け入れているそうです。

【インドのお話し②】
インドでは、「水に気を付けて」とよく聞きますが、藤本さんは初めて訪れたインドでオムライスにあたったそうです。日本ではよく見る料理だから気を許したそうですが…。翌日、ひどい下痢に悩まされたそうです。店先にあった卵を思いだし、料理される前から危険だったことに思い当たったそうです。
しかし、この経験以降一度もお腹を下したことがないとか…。

【インドのお話し③】
インドの電車の駅には、日本のように案内板がないため、停車した駅がどこなのかわかりません。藤本さんは、電車に乗ったらまず周りのインド人に何駅で降りたいんだと伝えておくそうです。そうすると皆が教えてくれるそうです。
国が違えば~ですね。

また、インドでは計画停電がよくあるそうで、夜のホームで計画停電が起きると、置き引きにあうので注意するようにって、娘婿さんからアドバイスをされたそうです。計画停電を狙った少年たちの犯行が多いそうです。

【インドのお話し④】
インドには1年に1度は行っているそうで、バナラシののどかな場所でのんびりと暮らすそうです。インド滞在中は、朝起きると、顔を洗い、歯をみがき、ヒゲを剃って、チャイを飲む。これがインドでのいつもの朝だそうです。
素敵な朝ですね~。

インドの家族を話をするときは、お孫さんが通訳をしてくれるそうです。子供は言葉を覚えるのが早いですね。うらやましいです。
インドのおじいちゃん、おばあちゃんと日本のおじいちゃんの間を行き来するお孫さんの姿が目に浮かびますね。なんて微笑ましい光景でしょう。

 

観光だけでは知りえないインドの裏側まで知っている藤本さんのお話をもっと聞いていたくなりました。
でも、この続きはまたの機会に伺うことにして、この辺で終わりにします。

最後に、お店の前で♪

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娘婿のチントゥーさん、お孫さんと一緒に


ビレッジ2

東高OG・OBの皆様、こんにちは。

ここで、人気のカレーを聞いてみました。

チキンカレーやキーマカレーが人気のようですが、甘めのカレーを好む人はバターチキンがオススメだそうです。

辛めのカレーを好む人はチキンチリがオススメ。もっと辛いのがご要望の方は、注文時に言うと厨房で辛くしてくれるそうです。

各テーブルにも辛いソースが置いてあります。
プルチャニというソースは、数種類のスパイスを煮詰めて作ります。

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先日訪れた辛い物好きのお客さんが、この容器では足りなかったらしく隣のテーブルのプルチャニも食べていたようです。
このソース、辛いだけでなく、深い味わいがあるのでやみつきになるのかもしれませんね。

辛いソースといえば、チャトニという緑色のソース(左)が有名ですね。

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ミントの葉、プレーンヨーグルト、食塩、スパイスをミキサーにかけて作るそうですが、こちらもやみつきになります。

ビレッジさんはテイクアウトもできます。
食べきれなかった料理もテイクアウトできます。
中でもナンは大人気で、ナンだけ3~4枚テイクアウトするお客さんもいるそうです。

ここで、ミニ情報!
みなさん、知っていましたか?
ビレッジで大人気のナンですが、インド人も毎日食べていると思っていませんか?

インド人もお店でしか食べない料理だそうです。
まず家庭にタンドール(釜)がないそうです。
家庭で食べる主食は、ご飯(長米)、チャパティ、ロティと言われるものです。

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チャパティ・ロティとは、粉と水を混ぜて捏ね、平たく伸ばして発行させずに焼いたパン。

お店で出るように、カレーの1つの器に1種類のカレーが入っているのではなく、大皿にご飯数種類のカレーや野菜を盛って食べるそうです。

ご飯はタイの長米と違って、香りがあり、食べると少しモチモチとした食感(日本米ほどではないですが…)があります。名前をバスマティライスといいます。
バスマティという名称は、「香りの女王」というヒンディー語に由来しています。

 

ではここで、今年5月14日にオープンした『インディアンキッチン タージ』をご紹介します。

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カウンター席が10席と4人がけのテーブル席が3つあります。
土山駅から徒歩圏内にあり、一人でもぷらっと寄れて、ビール片手にインド料理を楽しむ事ができます。

私も近々取材と称して行ってみようと思っています。

また、新店『インディアンキッチン タージ』の情報も楽しみにしていてくださいね。

つづく…


ビレッジ1

東高OG・OBの皆様、こんにちは。

「会いたい先輩」です。

今回は、先日ご紹介した食事処『インド・ネパールダイニング ビレッジ』のオーナー藤本隆(高21)さんです。

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『インド・ネパールダイニング ビレッジ』は、H21年3月14日に開店しました。

ビレッジのお店は、13年前はテイクアウトのお寿司屋さんでした。
藤本さんは、建物を建てて、場所を提供していました。
お寿司屋さんは1年くらい営業して撤退。次は、ラーメン屋さんが3~4年。
しばらく借り手がなく、その次の焼肉店は開店直前で話しが流れてしまいました。

当時、数年前に娘さんがインド人男性と結婚していたこともあり、じゃあ、インド料理屋さんをやろうということになって、『インド・ネパールダイニング ビレッジ』は誕生しました。

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それから5年余り。
初めは稲美町では馴染みのなかったインド料理店ということもあり、お客さんは多くなかったそうですが、今では平日は主婦の女子会として利用されるようになり大賑わいです。ディナーにも子ども連れのご家族が訪れるなど、『ビレッジ』は稲美町に浸透しているようです。

食事できる空間が座敷で堀ごたつということもあり、訪れたお客さんはゆったり食事を楽しみ、食事を終えたお子さんが動き回っても、座敷という安心感があり利用しやすいようですね。

今回の取材も、日曜のランチ時間に訪れましたが、食事を終えて帰られるお客さんがいるかと思えば、また新しいお客さんが来店するといった感じで、お店に空席がない状態でした。
お忙しい時間帯に取材をお願いしてすみませんでした。
でも、ビレッジの人気ぶりがとてもわかりました。

そうそう!『食べログ 話題のお店に』に選ばれたんですよね♪
おめでとうございます。
訪れたお客さんが、誰かに紹介したくなるお店ってことですよね。
納得です!!

『インド・ネパールダイニング ビレッジ』
HP:http://r.goope.jp/village-inami/top

 

今回も取材と言いつつ、ランチメニューをしっかり食べてきました。

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注文したのはAセットとラッシー。
今日のカレーは、ダル(豆)カレー、野菜カレー、チキンカレーです。
この中から、ダルカレー(右)と野菜カレー(左)を選びました。

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今日のダルカレーはとても生姜が効いていて、すごく美味しかったです♪
野菜カレーは、野菜やきのこがたくさん入って、体にやさしいカレーでした。

そして、甘めのラッシー。ラッシーとは、ヨーグルトをベースにした飲み物です。少し辛いカレーの合間に、冷たくて甘いラッシーは相性抜群!!

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他にチャイもあります。チャイとは、インド式に甘く煮出したミルクティーをいいます。茶葉や香辛料によって味はいろいろありますが、ビレッジのチャイは本場インドの味を楽しめるチャイです。

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つづく…


第26回 清流会稲美支部総会

先日、お知らせしていました通り、清流会稲美支部総会が開催されましたので、ご報告いたします。

当日は快晴で、70名の方にご参加いただきました。

第一部では、開会の言葉のあと校歌斉唱。
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次に副支部長あいさつ。
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来賓祝辞では本部土屋光世副会長、

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母校藤田和宏事務長にご挨拶いただきました。

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藤田事務長からは、将棋部と放送部の全国大会出場、学区の再編による入学者獲得の近況や校舎の設備に関する報告がありました。

来賓は、前述の藤田事務長、本部の土屋副会長と

母校校内幹事の谷正人先生
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本部の鹿間聖副会長
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ハリマ産業新聞者の柿本武男氏
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以上の5名の方に出席いただきました。

稲美支部のみなさま、ありがとうございました。
議事に関しては、第一号議案の事業報告、第二号議案の会計報告、第三議案の事業計画案、第四議案の予算案が行われ、無事に承認されました。

 

第二部は講演。今年は、(高28回)繁田喜彦氏 繁田糀味噌醸造所経営の『糀屋の仕事―家業を継いで』でした。
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お話しは、演者の幼少時代から始まり、「糀」の説明がありました。
「糀」という漢字は、お米に花がぱっと咲くように菌糸が伸びる様子を表したものであること。糀は日本の気候・風土に合った菌で古くから、酒・みりん・醤油・味噌などに使われてきたこと。をお話され、日本醸造学会が、われわれの先達が古来大切に育み、使ってきた貴重な財産「麴菌」をわが国の「国菌」に認定する。(平成18年10月12日 日本醸造学会)と言ったとお話されました。

そして、演者の祖父祖母から脈々と受け継がれる糀屋のお話しがあり、祖先が大変な想いで続けてきた時代があって今がある。と締めくくられました。

 

第三部は親睦。

井澤本家(高22井澤孝泰さん)のお酒で乾杯。 美味しいお料理と各年代間の交流により、楽しいひと時となりました。

稲美支部総会は、来年度も7月第一日曜日に開催される予定です。

今回、ご参加できなかった方も、次回お待ちしております。